うつ病の治療の基本とは?

とにかく休養すること

うつ病は、疲労の蓄積によって神経の働きが悪くなる病気です。まずは蓄積した疲労を撮ることが大切です。体が重く、思うように動けないときは無理せず横になりましょう。仕事だけでなく、掃除や洗濯など身の回りのこともとりあえずお休みします。トイレや水分補給など最低限のことだけをして安静にしていると、何日かかけて少しずつ回復してくるはずです。

歩いたり話したりできるようになったからといって、仕事や家事を一気に元に戻そうとすると、症状が悪化する要因になります。人間関係、仕事の量や内容など、心当たりのあるストレスから離れて身を守ることを最優先して、少しずつできることを増やしていきましょう。

色々な人に迷惑をかけることを申し訳なく思うかもしれませんが、人はそもそも迷惑をかけあいながら生きるものです。親族や友人、医師や公共団体などを頼りましょう。しっかり治療して社会復帰できた時、それが何よりの恩返しになるはずです。

根気よく通院すること

ある程度体調が回復し、通院できそうになったら、精神科または精神科医のいる心療内科を受診しましょう。症状にもよりますが、近年はSSRIやSNRIといった副作用の少ない抗うつ薬による治療が一般的です。効果がはっきりと分かりづらいのが難点ですが、月単位で少しずつ改善していくことができます。それでも効果が出ない場合は医師に相談して薬の種類や治療法を再度検討してもらいましょう。副作用が出た場合も同様です。年単位での治療が必要になるやっかいな病気ですが、根気よく治療を続ければ回復することが確認されています。

場所や時間、医師の人柄など都合のよい病院が見つかったら、市区町村に自立支援医療制度の申請をすることをおすすめします。保険適用後の窓口負担が3割から1割に減り、通院しやすくなるはずです。